日本を代表する百貨店として継続的な経営革新により、接客サービスの質を独自に進化させてきた三越日本橋本店。前進の「越後屋」時代から、「モノ」を売るだけでなく文化を発信し、感動共有の仕組みづくりにこだわったその DNA はどのように引き継がれていったのか? 大規模な改装 (2020年春完成) を目前に控え、「カルチャーリゾート百貨店」への脱皮を図る三越日本橋店本店の新たな戦略とは?
「メイド・イン・ジャパン」のブランドは、モノの素晴らしさだけではないでしょう。平和を願い、自然に対して敬意を失わない。清潔さを保とうとし、互いには「和」を重んじる。こういうものは、実は21世紀の世界が希求している価値ではないでしょうか? 繊細すぎるほどの感性も、華美であることより詫びや寂びに魅かれる心性……こういう日本的な無形の価値を、私たちの流儀でビジネスにしていきたいのです。
中 陽次 三越日本橋本店長のインタビューより
フリー編集者&ライター。1949年新潟県佐渡市生まれ。東京学芸大学中退後、大手シンクタンクの嘱託広報や新聞社・出版社・広告代理店相手の制作下請け業務を経験。編集プロダクション2社を設立し ICT分野に特化して自身の著書や講演も多数こなす。2004年から10年間、両親の介護と看取りのため業務を離れて郷里に。2014年に再上京して活動中。IBCパブリッシング関連の著書には『ニッポンのしきたり』などがある。