幕末の横浜に生まれた 岡倉天心 (本名: 岡倉覚三) は貿易商の父のもとで早くから英語に親しみ、国際人として育つ。東京開成学校 (後の東京大学) でフェノロサに学び、助手兼通訳として日本全国の古美術調査に帯同した天心は、文明開化の余波で衰退しつつあった仏教美術の保護に力を注ぐ。東京美術学校 (現在の東京芸術大学) や日本美術院を創設し、新日本美術運動の中心的存在となった天心は今から100年前の時代に流暢な英語を操り本書を上梓。ユーモアすら交えながら茶道の何たるかを詳解し、日本と東洋の美意識を西欧に向けて説いた本書は先んじて世に出た『武士道』とともに、当時欧米の知識層が東洋と日本の価値観を理解する重要な手がかりとされた。1906年ニューヨークにて初版刊行。
『茶の本』はまるで透き通った虫の翅のように薄い本であるが、その翅がひとたび震えると、日本精神の真髄が遠くまで響いていくものになっている。
ー 序文「生の芸術の響き」(松岡正剛氏)より
明治時代の美術評論家、思想家。本名覚三。東京大学在学中、アメリカ人教師アーネスト・フェロノサと出会い、日本美術に目覚める。卒業後は文部省に入省し、美術行政を担当。1887年、東京藝術大学の前身である東京美術学校を設立。後に校長となる。その後日本美術院を設立。日本美術の保護に取り組むかたわら、英文書『茶の本』(1906年)『東洋の思想』(1903年)などを通して、世界に東洋文化のすばらしさを広めた。
書籍情報
| 学校採用 | |
|---|---|
| ISBN | 978-4-89684-685-0 |
| タイトル | 茶の本 (The Book of Tea) |
| 著者 | 岡倉天心 (著者)、松岡正剛 (序文) |
| 紙書籍定価 | 1,320円 |
| 出版社 | IBCパブリッシング |
| 初版刊行 | 2008/03 |
| 言語 | 日本語・英語バイリンガル書 |
| ページ数 | 180 ページ |
| 判型 | 新書サイズ |
| 本のサイズ | 188 x 133mm |
| シリーズ分類 | 対訳ニッポン双書 |