プロヴァンス地方の高地を旅していた私は、ひとりの男に出会った。男は人里離れた山腹に、たった一人で住んでいた。そして荒れ地をよみがえらせるため、見返りを求めず、人に知られることなく、ただ静かに木を植え続けていた。死にかけた大地は、やがて希望にあふれた緑の森へと生まれ変わっていく。真の偉業をなしとげる人間の素晴らしさを語りかけるジャン・ジオノの代表作。
南フランスのプロヴァンス地方マノスク生まれ。銀行勤めのかたわら詩の創作に目覚める。同人誌に発表した小説『丘陵』がアンドレ・ジイドの目にとまったことから、作家としての活動を始める。小説以外にも詩や翻訳、エッセイ、映画の脚本などを手がけ、その多くは生涯を過ごしたプロヴァンス地方を舞台としている。代表作に『木を植えた男』『気晴らしのない王様』『いかさまトランプ師の冒険』。映画『河は呼んでいる』(脚本) などがある。