谷川の岸の小さな小学校に、見慣れない服を着た赤い髪の転校生がやってきた。その風貌はまるで伝説の神「風の又三郎」のようだった。突然現れた転校生を、子どもたちは緊張と恐れをもって迎え入れる。自然に囲まれた村を舞台に、現実と空想が交錯する子どもたちの世界を生き生きと描いた、宮沢賢治の代表作。
岩手県花巻に質屋の長男として生まれる。盛岡高等農林学校卒業後、地学者として農民のために働く一方、短歌や詩、童話などの創作に励んだ。幻想的かつユーモアと人間味の溢れる作品で、日本文学に独自の世界を築いた。代表作として、童話『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』、詩『雨ニモ負ケズ』などがある。