東京オリンピックが開催された翌年1965年、東京南部に住む1人の少年の成長を描いた英語の物語。日本語対訳付き。当時の品川の商店街の様子、東京オリンピックのヒーロー、ボブ・ヘイズのこと、白黒で映し出されたアメリカのテレビ番組、ハンバーガーとはどんな食べ物なのかと興味津々の少年…大人には懐かしく、若者たちにはノスタルジックな昭和の雰囲気を感じさせるエピソードが満載。
過ぎた時間、なくなった場所を、感傷におぼれずに思い起こし、美化せずに慈しむ。1965年、東京の下町に9歳の子供が生きた空気がみずみずしく浮かび上がる。翻訳も透明で、外国人のみならず、昭和の日本を知りたい英語学習者が読んでも大変面白い本だと思う。
ー 柴田元幸 (東京大学文学部教授・翻訳家)
1958年、東京生まれ。著述・翻訳業
慶応義塾大学文学部卒業。1995年から2003年まで北カリフォルニアで暮らす。2003年にコロンビア大学ドナルドキーン・センターより2003 Japan US Friendship Commission Prizes for Japanese Literture Translation (日本文学翻訳賞) を受賞 (受賞作 “America and Other Poems”、Leza Lowitz との共訳)。
主な著作・翻訳
“America and Other Poems” (鮎川信夫作品の英訳、Leza Lowitz との共訳、Kaya Press)、“Designing with Kanji”(Leza Lowitz との共著、Stone Bridge Press)、“J-Boys” (Stone Bridge Press)、“Jet Black and the Ninja Wind”(Leza Lowitz との共著、Tittle Publishing) ほか